托鉢僧がやってきた

梅雨に入り、草花が一段と青々としてきています。
昨日は雨脚も弱かったので、明月谷をJOJOとお散歩しましたが、爽やかな湿気を含んだ空気がみずみずしく、一呼吸ごとに体が洗われるようでした。

今日は朝から本降り。この調子だと散歩に行くのは難しいかしらと家の中でJOJOと遊んでいると、雨音に混じって「お~~ぅぃ」という声が聞こえてきました。外を覗いてみると、家の前にお坊様の姿が!それも十人近く!どうやら円覚寺のお坊様が、近所を托鉢してまわっているらしいのです。

すげ傘を目深にかぶり、カラスのようにまっ黒な合羽を身につけたお坊様たちが、雨煙るなか読経をされる姿は、まるで泉鏡花の小説の世界!それはそれは美しい光景でした。

こころばかりのお布施をさせて頂いたところ、お坊様は、キョトンとした顔のJOJOにありがたいお経を読みあげて下さったのでした。

さて、円覚寺のような禅宗では、修行をする僧侶のことを「雲水」と呼ぶそうです。白雲は悠々とかたちを変えながら、水は清らかに留まることなく流れていきますが、行く雲、流れる水のように、物事を自由自在に受け止める姿勢を表すそうです。
今日出会った雲水さんの清々しいたたずまいと穏やかな眼差しに、私もかくありたいなぁとさわやかな感動を覚えた朝でした。

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